lecturer's blog

中の人→しがない大学教員。適度にフィクション。

就職

続 大学教員への就職が決まらないとお嘆きのあなたへ(First Academic Position 篇)

1.はじめに 数年前に書いたブログを多くの方にお読み頂いたようでありがとうございます。 keizaibakutothesecond.hatenablog.com ということで、続篇を書こうかなと。 基本事項の大学教員数ですが、私の過去の予想に反して、僅かながらですが増えている。…

専門分野別年齢区分別大学教員数の推移

夏ですね。 ということで、記事は前回の続きで、専門分野別年齢区分別大学教員数の推移(1989年度~2019年度)を紹介したい。前回、保健分野の年齢区分別教員数についてご紹介した。詳細は以下参照されたい。 keizaibakutothesecond.hatenablog.com 今回は、…

大学採用教員数と離職教員数の推移(令和元年学校教員統計調査より)

以下の記事で、令和元年学校教員統計調査確定報告を基に「大学教員になれる確率」を計算した。 keizaibakutothesecond.hatenablog.com この記事で、大学院重点化以前世代の後半(73年・74年)及び大学院重点化世代の教員数の伸び悩みについて指摘した。 …

割愛願いに関するQ&A

割愛願いに関するQ&A的なものをまとめておきます。前回の記事でも申し上げましたが、書くことは私が関わったこと及び伝聞したことに依拠しています(要はスモールサンプルです)。 keizaibakutothesecond.hatenablog.com 割愛願いとは 割愛願いとは、大学教…

大学教員になれる確率(令和元年学校教員統計より)

昨年末に学校教員統計調査の令和元年(2019年)版の中間報告が出たので、過去の記事を更新したい。3月に確定報告が出たので、図表を貼り替えました。詳細は、以下参照。 keizaibakutothesecond.hatenablog.com 大学本務教員数 令和元年度の大学本務教員数は…

割愛願いと大学教員の移籍

コロナ対策に明け暮れた春も終わり、人事の季節がやって来た。既に動いているところも多いし、夏季休暇明けに本格始動というところも多いだろう。 前回大学への就職の話を書いたので、今回は移籍の話をしたい。移籍というのは、学校教員統計調査による「転入…

大学教員への就職が決まらないとお嘆きのあなたへ

文系の若手研究者向けに続篇を書きました。宜しければこちらもどうぞ。 keizaibakutothesecond.hatenablog.com 1.はじめに 数日前にとある人文社会系OD(兼非常勤講師)の方の「なかなか(大学専任教員への)就職が決まらない」とのツイートを見かけた。デ…

分野別大学教員になれる確率

大学教員統計、学校基本調査を利用した一連の調査記事に書き残したことがあるので、少しばかり補筆したい。 第一に、博士課程入学者数について。最初の「大学教員になれる確率」では、 「各生年の大学本務教員数/(生年+25歳の)博士課程入学者数」を大…

女性は研究者(大学教員)になりづらいのか?データから考える。

授業も終わってようやく時間が取れるようになったので、前から気になっていたことを過去記事の出涸らしで書いて見ようと思った次第。 今回の記事の出発点は、もう殆どの方は忘れてしまったかもしれませんが、今年の東京大学の入学式の上野千鶴子氏の祝辞です…

大学教授になれる確率

例の九大の事件から、オーバドクターや非常勤講師への関心が随分と高まっているように思う。大学を含めた研究業界を取り巻く環境の厳しさが報道されることで、一般の方にも理解されるようになってきたのだろう。 前回のブログを書いたのは九大の事件直後の昨…

大学教員になれる確率

この記事の令和元年学校教員統計による最新版を上げました。よろしければ。 keizaibakutothesecond.hatenablog.com 九大のオーバードクターの怪死は、同世代の私にとって衝撃的な事件だった。正直、ここまで追い詰められる前になんとかなっただろうという思…